2022/03/10

ウクライナ侵攻で思い出したこと

麻生です。

 

少し前まで、新型コロナのニュースばかりでしたが、最近はロシアによるウクライナ侵攻のニュースばかりです。
新型コロナより何万倍も憂鬱になるし怖いニュースですね。

 

ウクライナということで、思い出したことがありブログに書こうと思いました。

 

私は、今から20数年前に現在のM銀行(統合前のK銀行)の大型システム更改案件で、半年ほどニューヨークに滞在してたことがあります。
同行のNY支店にプロジェクトの拠点があったからです。

 

担当業務は、新システムに対応するクライアントソフトを行員のPCに導入するという仕事で、当時の私にはクソつまらない仕事と感じましたが、今では良い経験だったと思ってます。
私とウクライナ人数名のチームで、私が移行計画策定と進捗管理を担当し、彼らが行員の端末に導入して回るというタスクでした。

 

当時、ニューヨーク州法によるものだと思いますが、現地で商売をする外国の企業には、一定の割合で移民の雇用を義務づけていたようで、アメリカ人以外の人が大勢いました。

頭にターバンを巻いた髭面の人とかもいましたね。

 

チームメイトと仲良くなってきた頃、私がつたない日本訛り英語で、彼らに何故アメリカに来たのか聞いたことがあります。
彼らも強いウクライナ訛り英語で、チェルノブイリの近くに住んでたが、原発事故で現地に住めなくなったから仕方がなくアメリカに来たと話していました。
そして、なんでお前はアメリカに来たのかと逆に聞かれました。
当銀行は日本の銀行ですが、行員は殆どがアメリカ人ですし、プロジェクトで日本の本店から派遣されてきた日本人行員(殆どが帰国子女)より私の英語が下手だったせいか、或いは私の立ち居振る舞いが彼らから見るエリート的な日本人と異なるように見えたのか解りませんが、私がアジアのどこかの国から移民してきた人間だと思ったようです。

 

プロジェクトには、ウクライナ人だけではなく、他チームにはロシア人もいて普通にコミュニケーションとってましたね。
ただ、今思うと彼らの間には少し距離感を感じた気もします。
恥ずかしい話、当時の私は、ウクライナもロシアも少し前まではソ連だった同じようなものだと思っていて、その複雑な歴史などの知識は持ち合わせていませんでした。

 

昨今の連日のニュースで、彼らのことを毎日想います。
今もアメリカに居るのかどうかわかりませんが、彼らが今何を思っているのか考えると本当に心が痛みます。

 

核戦争を回避するため、一線を越えられずウクライナの悲劇を傍観するしかないアメリカやNATO諸国をニュースで見ると、ものすごく憂鬱な気分になります。

また、自分には何もできない無力感も痛感させられます。
せいぜい、犠牲になっている子供たちへの寄付ぐらいしかできず、それも単なる自己満足に過ぎません。

 

私含め殆どの日本人は、戦後生まれで平和ボケしてますが、世界各地では第二次大戦後もこんなことが続いていることを思うと、つくづく人間というのは愚かな生き物だと思いますね。
今、日本のメディアはウクライナでの悲劇のことばかり報道していて、ロシア(というかプーチン)の卑劣極まりない残虐行為を印象づけられます。

 

ですが、イラク戦争では正義感ぶったアメリカやイギリスその他支援した国々(日本も含まれる)も、アメリカによる嘘の大義名分で大勢の市民を殺し、その後のイスラムテロ組織台頭に寄与してしまったわけで、今ロシアがやってることと同じようなものだとも思うのです。
そもそもアメリカは原爆を日本に落とし、戦争を終わらすためだったと過半数のアメリカ人が正当化してますしね。

 

過去50年位を振り返ってみても、ベトナム、チェチェン、イラク、スーダン、アフガニスタン、チベット、ウイグル、ミヤンマー等々同じようなことが繰り返されています。

 

人類誕生以来、ずっとこんな不条理を繰り返してますが、我々は種が滅びるまでこんな愚行をし続けるのか、それとも数百年後か数千年後かあるいは数万年後にはもう少し賢くなっているのか、どうなんだろうかと思います。

 

今回は暗い内容になってしまいました。
次は明るい内容のブログを社員の誰かに投稿してほしいです。

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